初心者が中丸さんの歌声で引き返せなくなるまでの日数が5日間だった。
自分用の記録の意味もある文章です。
曲が気になります、から入り、CASTにそれぞれの歌声も知らずに踏み込んだ結果、どの曲もいいですね!の先で中丸さんの声にジワジワ背中を刺されて引き返せなくなりました。何かしら聞いたり番組を見たりすることはありましたが、こちらの事務所のグループさんにまともに触れるのは今回が初めてでした。
「中丸くんの声入り」というワードにいつか自分も属す…の、かも、しれません。
誰の声であるかさえ分からない初心者の混乱した様子から書きます。
そしてそれが、引き返せなくなるまで5日ほどかかったようなんですね…
遅効性の何かを飲み込んでしまったんですね…。という話です。
まずは、アルバムを買うきっかけになったDIRTY,SEXY,NIGHTしか聴いていない状態。
初めて3人の声を聴いて混乱した理由の1つは、単純にそれぞれのパートが魅力的でそれぞれのフレーズに頭が追いつかなかったことだと思います。そしてもう1つに、中丸さんの声が予想外であったからというのがあります。
ツイッターでの感想を引用しつつ、その曲を聴いていった経過を辿ると、
「誰が好きなんだろう 誰?!いや3人とも好きじゃない?」
この声が引っかかるけれど、とまでは文字にできない様子。見ないふりをした。
「全然耳に入らない」
「どこかを好きと思ったのに次々流されて行方不明」
ちゃんと聴けてないぞ!
そしてリピートしながら絞り出した1つ目の具体的な感想がこちら。
「駆け引きの『幕開け』がかわいい」
幕開けであった。
その時点での認識としては、
- 上田さんが高い声?そう思いたいけれど(そう思いたい、の気持ちの向かう先がある)違う気しかしないし、少しだけ聞いた喋る声も別に高くなかった気がする。彼は歌いだしの巻き舌気味の強めの声だと思う。少しだけハスキー…。
- 亀梨さんは上田さんと少しトーンが近くて、でも濁らないサラッとした子音と、少し引っ掛けるように変化する母音、かなあ…、どちらかといえばスッと馴染むような、そんな印象。事務所らしい歌い方のイメージに近いかもしれない。
- ではこの声はつまり?
そんな風にして、自分の中にあった中丸さんのイメージに近い声と本当の声が全然違うことに気付く。前髪の重い感じ、大人しそうな気がする表情、どこかで「低音」や「ボイパ」のワードを目にしていたような記憶もあり、勝手に抱いた印象で低いものだとばかり思っていました…、ええっ、違うんですか…。
「いやいやいや… これがそれだと困るなあ… 困るなあ…(お顔と先入観と耳に入る歌声の脳内空間で彷徨う様子)」
そしてソロも聴いていき、ああこの声が本当にこの人なのだと、わかる。
(わかったとは言っていない)
聴き始めの初日は無意識に身を守ったのかもしれないし、声のみの間だけはよくわからないままに 好きだな~ で済んでいたのかもしれない。
この人の声だ、ということを理解して受け入れようとし始めたところで、予想と違ったから、だけでは済まない混乱に襲われました。
「かわいい」「糖度の高いお声」「こわい」「混乱する」「困った」「冷静さが失われる」「未知」「わからない」「頭を抱える」
崩れて駄目になっていく…。
他にも、個人よりも先に音に惹かれたことが踏み込む1歩に繋がった人間なので、アルバムを聴きながらどの曲の音が好きだな…ということをよく考えていて。その中で「ツイテオイデ」や「Marionation」が特にいい音ですね、という言葉がぽろっと出た後に、後者は声にもヒッとなりますね、とそういう自覚を持ちました。
ここで聴き始めて3日。
行きは余裕だったのに帰りの電車は来ない。来ないので涼しい風の吹く駅のホームでMarionationを聴いている。明日は休みなので構わない。あの…初聴きの時にどうやって聴いたのかもう分からないんです。比較的平常で聴いてたはずなのに今はこの声…声…という具合でまるで平常でない
— 片桐@CASTを聴いている (@katakiryyy) 2018年10月1日
3日目から突然変わった。あー、この声その人なのかー!からそれを受け止めようとし始めたあたりで狂った
— 片桐@CASTを聴いている (@katakiryyy) 2018年10月1日
バグった気分だ…
— 片桐@CASTを聴いている (@katakiryyy) 2018年10月1日
5日でこうなりました。
帰りの電車なんてなかった…。
歌が上手いとか、ビブラートなどの飾りはない気がするとか、そういう素直な歌い方はとても良いと思いますとか、発音が繊細とか、 「あ」 だけでもただ開けた口で歌ってないとか、そうして無理矢理感想を捻り出そうとしつつ思考が止まり、それらの良さを「好き」と形容することに躊躇いを持ち始めた自覚をして死んだ。
と、いう私の目一杯の混乱のツイートに対して、理解、同意、その落ち方で戻る人いない、一番ヤバイ沼、という方向の言葉が目に入る。
唸る繰り糸!増す危機感!
聴いて落ちる、歌声(コエ)がある!
…余談ですが、SideMではFRAMEの担当をしています。
握野英雄(CV.熊谷健太郎)のSwing Your Leavesでの歌声と中丸さん、通じる部分があると思っています。
この動画1曲目の歌い出しの人です。
背中や肩がサアッと冷えてその後体温がふわふわ上がる感じの声。
この歌声の何が魅力なんでしょうか?
音程を上寄りに当てていく柔らかさでしょうか
母音でよく動いているような気がする口元でしょうか
入りの滑らかさと終わりの声の抜き方でしょうか
お腹や胸周りではなく喉や鼻による響きなのでしょうか
優しい声弱い声の部類に入りそうで、しかしとっても強い芯と打撃力を持っていますよね…きっとね…
いや違う、仕組みや技術、歌に色を付ける表現の豊かさについては勿論いろいろと考えていたいんですけども、そうじゃなくって、このどうしようもなくグッと詰まるように抱えてしまった何かをどうにかするのに必要なのは、理解や説明ではないはずだ…。
これをどうにもできないから離れられなくなるのだろうなという確信を持ちました。
歌詞の内容に触れるのはまた別件で大変難しい!
声と音だけで先に「ま゛…」となってしまうのが主な原因ですが、えーと…
騙されているのは聴いているこちらかもしれないだとか、それでいいだとか、そういう鏡の歌詞としても聴きたい気がします…。そのままの歌詞を楽しむにはあまりにもハードルが高いと思います、これは無理です。
それと別の視点で、「所有するように支配するように愛でる対象として扱うように実在の人のファンをする」 ことを私は避けたい、という風に漠然と思っているのですが、むしろそのような身勝手な姿勢の愛も受け入れつつ、理解の及ばない存在としてずっと上の方でキラキラ輝いて、言葉で振り回して、パフォーマンスで支配さえしてくれる存在なのではないか?まさかね?とそんな飛ばした方向に思い始めてしまう始末です。
実在のアイドルさんという存在にどうだこうだと気持ちを向けるのが初めてなので、正直戸惑っています。(SideMであれば、歌ったりステージに立ったりするのは中の人なので、間接的です。その1枚の壁があることを有難がりながらステージを楽しんできた自覚があります。)
どんな風に好きでいたらいいんだろう?何にせよ、プロフェッショナルの安定感も伝わってくるので、気持ちを向けるだけであればその中身は問われないような…気もしますね…。だとしたら私はどのように好きになるのかな、何を求めるのかなと、自由に願ったり捉えようとしたりしてよいのかもしれません。「理解の及ばない存在としてずっと上の方でキラキラ輝いて、言葉で振り回して、パフォーマンスで支配さえしてくれる存在」ってさっき言葉にしてしまったなあ…。
はい、現在はこのようなところです。
無知である自覚を持っている割には好き勝手なことを言いました。申し訳ありません。
低音やボイパやについてはまだまだ何も言えないです。困りました。
ここまで、新しい場所にウキウキというよりも何かに急かされるように綴りました。
読んでいただきありがとうございました。